語り手: 店主 / 森 慶太
映画のように、コーヒーの記憶を
店主の森慶太さんが〈CINEMA COFFEE ROASTERS〉を立ち上げたのは2021年のこと。家業の塗装業に携わりながら、専門学校で焙煎を学び、自社倉庫を改装して焙煎所兼ショップをオープン。着想の源には「ヨーロッパの田舎町にある、小さな映画館の跡地に生まれたコーヒー屋さん」。そんな映画のワンシーンのようなイメージが、店づくりの原点にある。懐かしさと温かさが同居するその世界観は、空間づくりにも色濃く反映されている。
焙煎には1989年製のプロバットを使用。「現行モデルとは違ってかなりアナログですが、クラシックな見た目に惹かれました。当時の機材は材質もよく、蓄熱性や伝導熱に優れています。だからこそ、豆の甘みをじんわりと引き出してくれるんです」。クラシックな佇まいと確かな性能が、店の持つ映画的な世界観とも呼応している。そうして生まれるコーヒーは、味づくりの面でも同業者から高い評価を受けている。甘さや香りの引き出し方に森さんならではの丁寧なバランス感覚があり、飲む人の記憶にやさしく残る。
そんな世界観とコーヒーづくりへの姿勢は広がりを見せ、以降は加東に〈ターミナル〉、西脇に〈アンブレラ〉、三木に〈フィールド〉と、異なるテーマを持つ店舗を展開。それぞれに個性はあるが、どの店にも共通しているのは、焙煎へのまっすぐな向き合い方だ。
CINEMA COFFEE TERMINAL
- 住所
- 兵庫県加東市社933−1
- 営業時間
- 10:00〜18:00、日・祝日~17:00
- 定休日
- なし
CINEMA COFFEE UMBRELLA
- 住所
- 兵庫県西脇市和田町25
- 営業時間
- 11:00~17:00(LO16:30)
- 定休日
- 月、火(祝日営業あり)
CINEMA COFFEE FIELD
- 住所
- 兵庫県三木市末広2-4-16 kikiki PARK内
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 水曜日
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