小型焙煎機「Aillio Bullet R1 V2」の実力とは

自家焙煎コーヒー豆を扱う店舗やオンラインショップが増加する中、小型焙煎機の需要も高まり続けている。その中でも、特に注目を集めているのがAillio Bullet R1 V2。コンパクトなサイズ感と先進的な機能性から、入荷待ちが続くほどの人気を誇る焙煎機だ。
このモデルが支持される理由は、多岐にわたる。設置や移動が容易なサイズ設計に加え、パソコンとの連動による精密なデータ管理や操作のしやすさが魅力。また、プロユースに応えられる高性能ながらコストパフォーマンスが優れている点も、多くのロースターたちから支持される理由だろう。
今回は、国内でAillioの販売代理店を務めるノーザンコマーシャルさんにインタビュー。小型焙煎機の可能性と、Bullet R1 V2がもたらす焙煎体験の魅力について深掘りした。
Aillio Bullet R1 V2の人気と背景
Bullet R1 V2がすごい人気で、入荷待ちと聞きました。
使いやすさで大注目されていて、手に入れたい人が続出しています。このモデルは需要の高さを物語っていますね。

一時は半導体などのパーツ不足で、メーカーが出荷できない状況が続いて、半年以上も待ちになっていました。
そのままでは間に合わないと判断して、航空便で日本に届くように手配されたんです。

機能性と設置のポイント
Aillioはいつ頃から市場に登場し、どのようにして今のような人気を集めるようになったのでしょうか?

ノーザンコマーシャルでは、2016年よりAillio Japanとして本格的に販売活動を展開しており、国内のお客様に向けてAillio製品の提供とサポートを行っております。
このサイズ感なら、個人の方でも購入されることが多そうですね!

はい、趣味で焙煎を楽しまれている方や、ネットショップで焙煎豆を販売されている方に人気です。
サンプルロースターとして使われたり、イベント出店の販売で使う方も多いです。コンパクトなサイズ感と高性能が、幅広いニーズに応えています。
この焙煎機の設置にあたって、100Vの家庭用電源で対応可能でしょうか?200Vの専用電源が必要になりますか?

単相200Vアース付きの電源を引いていただければ大丈夫です。動力電源と異なり、一般家庭や店舗にも普及しているタイプの電源なので、特別な工事が必要なく、電気工事の費用も比較的安価です。手軽に導入できるのに、本格的な焙煎が楽しめるところが魅力的です。
でしたら、セットアップもとっても簡単にできそうですね。特別な設備や大がかりな工事が必要ないというのは、嬉しいポイントです。

オプションでセットアップのサポートも承っています。
初心者の方で、不安な場合は、出荷時に直接お越しいただき、セットアップをトレーニングルームで指導させていただくことができます。ドラムのシーズニングも一緒にやるというのが一番安心だと思います。
すでに経験のある方や機械に慣れている方なら、セットアップは比較的スムーズに進められると思います。
どんなレベルの方でも安心して使い始められる体制が整っています。
最新技術が支える焙煎
それにしても、見た目がかわいいですね!動物みたいですね(笑)
曲線的なデザインやコンパクトなサイズ感が、ただの機械というよりも、どこか親しみやすさを感じます。

Aillio社の拠点は台湾です。デンマーク出身の双子の兄弟が創設者で、そのうちの一人がフォトグラファー兼デザイナーということもあって、焙煎機のデザインは抜群に洗練されています。
機能性だけでなく、ビジュアル的にも魅力的で、思わず愛着が湧いてしまいます。しかも、ちょっとユニークなのは、焙煎機がお話してくれること(笑)。

熱源にIHを採用しているとのことですが、一般的なガスを燃料とする焙煎機との違いによって、コーヒー豆の風味や味わいにどのような影響が生じるのでしょうか?

ガスでも、熱風式と半熱風式でできあがりの味が違いますし、また電気となると全然違います。一般的に電気の場合は、なかなか芯に熱が入りにくく、表面はきれいでもエグいというか芯残りになりがちです。芯に熱を入れることを考えて設計されてる半熱風式と同様に、IHの場合は豆の芯に熱が入るというのが特徴です。半熱風に近い感じになります。
焙煎中に細かな調整を行うことは可能ですか?

はい、火力は10段階で細かく調整できます。排気調整も9段階、ドラムスピードも9段階と自由に変えられます。
加えて、予熱温度も設定できるので、安定した焙煎ができ、どんな豆でも理想的な仕上がりになります。

それだけの調整機能があれば、さまざまな焙煎スタイルに対応できそうですね!

その通りで、初心者からプロまで、幅広いニーズにお応えすることができます。本当に興味をそそる焙煎機です。
本体のデジタルパネルは、視覚的にも分かりやすく、非常に使いやすいですね。

本体のコントロールパネル以外に、パソコンからも操作できます。パソコンにつないでいただくと、専用ソフトのRoasTimeに自動的にログがたまります。他のAillioユーザーの焙煎プロファイルを見たり、 保存して自分のAillioに読み込ませることもできます。
イエローポイント、ファーストクラック、セカンドクラックの開始時間を表示させられるのはいいですね。焙煎の進行状況をより細かく把握できるし、焙煎中のタイミング調整がしやすくて、精度の高い焙煎ができますね。

他に、記録した焙煎プロファイルを呼び出すことで、セミオート焙煎ができます。
1日にどのくらいの量を焙煎することができるのでしょうか?

1日あたり3~5kgの焙煎量で月に20日間可動を目安として、月間MAX100kgを可能としています。
月間100kgの焙煎が可能ということですね。これだけの焙煎量を確保できれば、安定した稼働を前提に考えると実用的ではありますね。

例えば、1kgのコーヒー豆を投入した場合、2ハゼに到達するまでの焼き上がり時間は大体15分ほどです。効率よく、かつ安定した時間内で焙煎を完了させることができます。

個性と品質で選ぶ、ノーザンコマーシャルのこだわり
ノーザンコマーシャルさんが取り扱う製品は、どれも高い評価を受けていて支持されていますが、製品を絞り込む際の基準については、どのようなポイントを重視されているのでしょうか?

製品を選定する際に最も重視しているのは、その企業の姿勢や理念、そして製品自体に個性があることです。
海外での評判や実績も重要な要素で、企業がどのような対応をするかも大きなポイントです。
これらの要素がしっかりと合致していることが、最終的に製品を取り扱うかどうかの判断基準となります。
なるほど、そのような基準で製品を選定されているのですか。それがノーザンコマーシャルさんの製品ラインナップに反映されているのですね。

新たにラインナップに加わった焙煎機のJoperとCoffee-Techを選んだのも、そういうところからです。
Joperは、職人の技を重んじる、どこか古典的な魅力を持つところ。Coffee-Techはハイテクを駆使した最新の焙煎技術を取り入れてるところ。
この2つは、それぞれの個性が対照的でありながら、お互いに補完し合う形で、非常に魅力的なラインナップとなっています。
JoperとCoffee-Techがラインナップに加わったことで、これからの展開がますます楽しみですね。どちらの焙煎機も個性が光る製品なので、これからどんな新しいアイデアや進化をみせてくれるのか、とても期待が高まります。今後の動向に注目していきたいところです!
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