業界に革新をもたらす、新進気鋭の焙煎機メーカー──Mill City Roasters(ミルシティロースターズ)
アメリカで注目を集めている焙煎機ブランドのひとつがMill City Roasters(ミルシティロースターズ)だ。
ミネソタ州を拠点とするこの焙煎機メーカーは、手頃な価格と高性能を両立させた製品を提供し、多くの焙煎士に支持されている。そのシンプルで直感的な操作性、そして信頼性の高い設計が、コーヒー業界での評価を高めている。
今回の対談では、ジャパンコーヒーギアのブランドマネージャー、ブルーノ・ダネーゼさんがMill City Coffeeの焙煎機を実際にどのように活用しているのか、どのようにコーヒー業界に新しい風を吹き込んでいるのか、その魅力に迫る。
YouTubeを活用した知識向上
Mill CityのYouTubeチャンネルは、焙煎に関する動画がとても充実していて、初心者からプロフェッショナルまで楽しめる内容が満載ですね。
細かい技術解説とか実践的なアドバイスが好評みたいで、登録者は約4万人ですか。焙煎に興味のある人たちの間で大きな支持を集めている人気チャンネルですね!
充実した内容とわかりやすい解説で、多くの視聴者から絶大な支持を得てるので、オンライン焙煎教育の分野で確固たる地位を築いていますよね。
初心者からプロまで楽しめる動画が揃っているので、焙煎の世界に足を踏み入れたい人も、スキルを磨きたい人も、ここをチェックすれば間違いなしです!
たしかに、これから焙煎を始めたい人やスキルアップを目指している人にとって、まさに必見のコンテンツが揃っています。
Roaster Schoolシリーズでは、ロースター向けにコーヒーをより良くするための情報を発信しており、トラブルシューティングに関する内容も含めて公開されています。
Mill Cityは、他とは一味違うユニークな取り組みをしていますよね。単に焙煎機を作るだけでなく、コーヒー業界全体を盛り上げるような挑戦やアイデアが次々と展開されていて、見る人をワクワクさせます。
このチャンネル、基本的な仕組みをわかりやすく解説した動画から、専門的で高度な内容まで幅広く揃っていて、本当に役立ちます。
おそらく世界中のロースターたちが、この動画を参考にして日々の焙煎に活かしているはずです。焙煎の楽しさと奥深さを再発見できる、まさに必見のチャンネルです!
Mill City Roastersの強みと魅力
それでは、Mill Cityについて詳しく教えていただけますか?どのような背景や特徴があるのか、ぜひお聞かせください。
2013年にアメリカのミネソタ州ミネアポリスで創業の、スペシャルティコーヒー焙煎業界の向上を目的とした焙煎機を製造している企業です。
焙煎機の製造以外にも、Mill Cityの本社では焙煎スクールやワークショップが行われてたり、社内の焙煎チームがコーヒー焙煎教育プログラムを世界中の人々を対象にした、オンサイトを毎月開催しています。
そして、売るだけじゃなくて、ロースターさんのサポートもしてます。
Mill Cityの強みや魅力について、具体的にどのような点が挙げられるのか教えていただけますでしょうか?
何よりすごいのは、壊れにくさ!自社で使用している焙煎機も、10,000バッチ以上焙煎してきましたが、これまで一度も壊れたことがないんです。これだけ信頼できる耐久性は、本当に驚きです!
あと魅力的なのは、焙煎スクールを運営するプロたちが設計に携わっている点で、ロースターの「こうだったらいいのに!」というニーズをしっかりと汲み取った、細やかな配慮が詰まっています。
何よりも素晴らしいのは、スペシャルティコーヒーの焙煎に特化しているところです。スペシャルティの繊細なフレーバーを最大限に引き出せるよう設計されたところは、ロースターの強い味方じゃないですかね。
スペシャルティコーヒーに向いているとのことですが、その具体的な特徴や特性について詳しく教えていただけますでしょうか?
特徴としては、焙煎自体がとても安定して行えるため、焙煎プロファイルの再現がスムーズに行えることと、細かいコントロールが出来ることでスペシャルティコーヒーの個性を最大限に引き出す焙煎が可能となります。
具体的には、ドラムスピードとエキゾーストファンピードとガスプレッシャーをコントロールできて、それぞれに独立したファンを搭載しているので、連続焙煎が可能です。豆温度、空気の温度、ドラム温度とバーナーの温度と、さまざまな場所の温度を追跡することもできます。その結果、非常にクリアな味づくりができます。
あとは、Mill Cityの全てのデジタル制御のモデルでオート焙煎が可能です。
オート焙煎が可能なんですね!
はい、オート焙煎が可能なモデルは、2Kgと3Kgのデジタル制御モデルと6kg以上の全てで可能です。
オート焙煎によりお気に入りの焙煎プロファイルの再現も何度でも自動で行えるため、ロースターの負担を軽減します。手作業での焙煎の楽しさを残しながら効率もアップする、時代に合った素晴らしい機能です!
焙煎機のラインナップについて教えていただけますか?
それぞれの特徴も知りたいです。
500g、1kg、2kg、3kg、6kg、10kg、15kg、20kg、30kg、60kgと、幅広いサイズの焙煎機を取り揃えています。
2kgモデルはガス式とデジタル制御の電気式の両方があり、3kgモデルはデジタル制御とマニュアル操作の2種類からお選びいただけます。
特徴的なのは、ドラム容量の20%から120%まで対応できるプロファイリングが可能なことです。
ドラム容量の20%から120%まで対応!
釜のサイズって、例えば6kg釜であったら最大で5kgまでしか投入できない、みたいなことが多いですよね。6kg以上投入できるということですか?
はい、例えば6kgの機種では最大7kgの焙煎が行えます。
すべてジャパンコーヒーギアでの購入が可能なのですか?
はい、すべてのサイズの機種をジャパンコーヒーギアでご購入いただけます。
追加料金なしで、ボディカラーの選択が可能です。
浅煎りから深煎りまで幅広い焙煎度に対応できるのでしょうか?
はい、ライトローストからイタリアンローストくらいの深煎りまで、幅広い焙煎が可能です。豆の個性を引き出す浅煎りから、濃厚で重厚感のある味わいを求めて深煎りにしたりと、自由自在です。
パソコンと連動して操作や管理を行うことは可能でしょうか?
ジャパンコーヒーギアさんが販売されたMill Cityの焙煎機は、国内でどのくらいの台数が販売されているのでしょうか?
国内では、これまでに15台を販売しています。(2024年10月現在)
日本での人気も、これからどんどん広がっていけばいいのですが。
オンラインサポートとメンテナンス体制
メンテナンスはどのように行えばよいのでしょうか?
ペアリングのグリスを大体1,000バッジしたら、クリーニングをしていただきたいです。それだけです。
価格には、2日間のトレーニングとメンテナンスのやり方も全部含まれてます。大きな焙煎機は3日間のトレーニングをします。
皆さんが気になるアフターフォローについてはいかがでしょうか?
まずはオンラインで状況を見せていただいて、サポートします。
部品はストックしてあるので、すぐに交換できます。1番問題がありそうなサーモカップルの箇所は、常に在庫があります。
オンラインのやり取りで修理できない場合は、出張費がかかりますが日本全国にブルーノが伺います。
オンラインでのやり取りで、解決することが多いのですか?
解決しています!
そもそも壊れることはほとんどないです。私たちが使用している焙煎機は、10,000バッチ以上していますが、トラブルは一度もありません。
オンラインでの修理やコンサルタントは、無料で行なっております。
ジャパンコーヒーギアの目指す未来
ジャパンコーヒーギアについて教えてください。
北海道の帯広に拠点を置くMill Cityの代理店です。今年から、エコフィルターのボルテックス(VortX)も販売してます。
ボルテックスはアフタバーナーに変わるエコフィルターです。ランニングコストはアフターバーナーより低いので、とてもエコでバナーは使ってないです。水と電気だけで煙を除去します。
環境にもお財布にも優しい優れモノです!
そもそも、ブルーノさんがMill Cityの代理店を始めたキッカケは?
耐久性も実用性もバッチリで、信頼できる「相棒」のような焙煎機を探していたからです!
日々の焙煎で頼れる存在であることはもちろん、使うたびにその良さを実感できる焙煎機に出会いたかったんです。そしてMill Cityの焙煎機がまさにそれにピッタリだったので、代理店を始める決心をしました。
そうだったんですね!
ブルーノさんの今後の目標についてお聞かせいただけますか?
この焙煎機を通じて、もっと多くの人に焙煎の面白さを広めていきたいと思っています。
焙煎が初めての方からプロを目指す方まで、手の届きやすい価格やシンプルな操作性で、多くの方に楽しんでもらえる焙煎機として定着させていきたいです。そして、YouTubeの日本語版もどんどん充実させて、焙煎のコツや魅力をより分かりやすく、楽しくお伝えできるようにしていきたいですね。
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