語り手: 店主 / 中村 純也
かつて自宅の一角を焙煎所兼店舗として豆の販売を行っていた〈なかむら珈琲〉。焙煎量の増加に伴い、2022年に新たな場所へ移転し、2階にはカフェスペースを新設した。店の転機となったのが、伊勢志摩サミットの昼食時に提供されたコーヒー。店主の中村純也さんは「異文化の中でのコーヒーをイメージし、誰が飲んでも美味しいと感じられるような食後のコーヒーを意識しペアリングを行った。このような機会に選ばれたことは大きな誇り」と語る。
焙煎技術の向上を目指し競技会に挑戦を続け、これまでに好成績を収めてきた。競技会に出場する理由は、「JCRCで優勝し、世界に挑戦したいという思いがある一方で、自分と向き合う貴重な時間を得られる点に価値を感じている」と話す。その経験を振り返り、「自分を見つめ直し、オリジナリティを磨きながら進化を続けるための有意義な時間だ」と考えている。店は伊勢市駅から少し離れた住宅街に位置し、勢田川沿いの護岸ではテイクアウトコーヒーを楽しむことができる。このロケーションならではのゆったりとしたひとときが、多くの訪問者を惹きつけている。
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