河口浅間神社の参道に佇む長崎珈琲。ロケーションに恵まれたこの場所は、焙煎小屋を探していた店主の長崎雄一郎さんが、知人に見つけてもらったという倉庫を改装した物件だ。ホテル業界で勤めるかたわら、月に1日だけ営業するポップアップを2022年4月にスタート。地道に焙煎の技術を磨き会社を退職、2023年にロースターとして新たなスタートを切った。趣のある店構えからもわかるように、コーヒーにのめり込んだきっかけはネルドリップだった。「深煎りネルドリップを飲んで、今までに飲んでいたコーヒーとは全く別物で衝撃を受けました。マスターがいつもキラキラした目でコーヒーのことを話していて、どこまでも探求できるコーヒーはなんて奥が深いんだと思いました」と振り返る。焙煎は手廻しから独学で始め、 エチオピアの浅煎りを飲んだ事がきっかけで、よりスペシャルティの風味特性に惹かれていった。若手ロースターの競技会1ST CRACK COFFEE CHALLENGE 2023ではファイナリストに選ばれるなど、ロースターとしての進化は今も続いている。