2016年、三軒茶屋にその扉を開けた〈Coffee Wrights〉。たった数年で業界の注目を集め、人気店へと成長を遂げたこの店は、コーヒーシーンに革命を起こした。その後、蔵前店を旗艦店としてスタートし、2018年には〈HIGUMA Doughnuts〉との共同店舗として表参道店を、2024年には京都店をオープン。瞬く間に全国的な知名度を獲得した。その影で確かな存在感を放つのが、ヘッドロースターの堺原拓人さん。2024年に「COFFEE COLLECTION DISCOVER Natural部門」と「AMBESSA JAPAN Roast Competition」でチャンピオンに輝いたその腕前は、まさに非凡。追求するのは、素材本来の魅力を引き出すこと。コーヒー豆と向き合う姿勢は、まるでアートを生み出すように丁寧で、そこには深い信念と情熱が込められている。

2019年には焙煎機を一新。フジローヤル3kg釜から、1960年代のPROBAT L-12へ。これにより、コーヒーのフレーバーをさらに引き立てることに成功。明るさとフレッシュな酸味をバランスよく引き出し、まるで「コーヒーの完璧な調和」を体現している。表現したいのは、コーヒーの持つ純粋な魅力。焙煎機の変遷とともに磨かれたその味は、訪れる人々を虜にし続ける。