語り手: 店主/宮村 哲也
合理性から離れ非合理的な空間で出会う、新たなコーヒー体験
ブルーのタイルが印象的な店構え。かつて製本所だった建物をリノベーションし、2020年にオープンした〈saladday coffee〉は、宮村哲也さんが営むコーヒーショップだ。自宅からほど近いこの場所は、タイル張りの外観や開放的な天井の高さ、十分な広さなど、理想的な条件がそろっていたという。宮村さんは、蔵前の〈SOL’S COFFEE〉で3年間ロースターバリスタとして経験を積んだ後、独立。「コーヒーをツールとして、人やモノとの新たな出会いを生み出したい」という思いを大切にしながら、シンプルかつ奥深い一杯を提供している。
店内では、アナログレコードの音色に包まれながら、ゆっくりと時間をかけて抽出したドリップコーヒーが楽しめる。どこか懐かしさを感じる空間は、「合理性に慣れた現代の人が非合理的なものに触れるきっかけになれば」との思いが詰まっている。提供するコーヒーは、中煎りの4種類と深煎りのエチオピアナチュラルと最小限に厳選。シンプルながらも丁寧に選ばれたラインナップは、宮村さんが大切にする「コーヒーをツールとして人やモノとの新たな出会いを生み出す」という理念を体現している。
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