語り手: 店主/桜井 美佐子
大阪の珈琲職人として名を馳す襟立博保氏に師事し、〈蘭館珈琲ハウス〉で腕を磨いた店主の桜井美佐子さん。コーヒー豆の訪問販売や、実家を改装しての喫茶を経て、吉祥寺の名店〈もか〉の標氏からの紹介で高級フレンチ店で約13年間コーヒーを担当。1994年に独立し、三田で開業。貴重なコーヒーの歴史を間近にみてきた桜井さんのコーヒーは、同業からも厚い支持を得る。焙煎では、長年の経験を活かし「フレンチ店で働いていた時のオーブンの余熱の使い方がヒントになっている」と話す。店内すぐ右横にある1kgのブタ釜の焙煎機は、50年以上も使われている襟立氏が考案した赤外線付きのオリジナルの釜だ。豆販売がメインだが、ネルドリップで抽出されるコーヒーは秀逸である。
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