語り手: 店主/河上達哉
コーヒーがもっと身近になる。シンプルだけど奥深い一杯
「初めて飲んだマンデリンに衝撃を受けたんです」。大学時代、深みのあるその味わいに心を奪われ、コーヒーの道へと進んだ河上達哉さん。大阪の自家焙煎珈琲会社で13年間、焙煎と向き合い続け、2017年に豊中でかみかわ珈琲焙煎所をオープンした。「住宅街にあるので、専門用語を並べても伝わらない。それよりも、もっと直感的に 『このコーヒー、飲んでみたい』と思えるような言葉を届けたい」。そう語る河上さんは、豆の個性やストーリーを大切にしながらも、あえて難しい表現を使わない。例えば、店の看板ブレンド「とよなかSONeブレンド」。豊中の緑あふれる日常をイメージし、浅煎りから深煎りまで5種類を展開。それぞれの個性が最大限に引き立つよう、原料選びから焙煎、配合まで徹底的にこだわる。
「おいしい料理を食べた時のように、コーヒーでも心が満たされる瞬間を作りたい」。それは、ただの一杯ではなく、日常の中にちょっとした特別感を添えるもの。そんな想いを込めたコーヒーが、ここにはある。
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