語り手: 店主/内野 陽平
「いつか自分で設計した建物で喫茶店やカフェをやりたい」という思いを抱き、学生時代に飲食店で働き始めた内野陽平さん。大学で学んだ建築の道を離れ、コーヒーの世界に進む決断をした。店内の内装からカウンター、ドリップスタンドに至るまで、全てを自ら手掛けた内野さんの手仕事が光る。「コーヒー1杯を早起きして飲むだけで、その日が豊かに変わるような場所を作りたい」という思いを胸に、2011年に関西から鎌倉へ移住し〈THE GOOD GOODIES〉をスタートさせた。
鎌倉という、食への感度が高い人々が集う土地柄もあり、味づくりには特に気を遣う。「素材感を大事に、豆の表情を見ながら焙煎しています。極端な浅煎りや深煎りではなく、酸味を味わいとして楽しめるバランスを意識している」。押し付けがましくないスタイルでありながら、自分たちにはストイックであること。その絶妙な姿勢が、鎌倉で長く愛される理由のひとつになっている。
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